トップ作家2氏 美の共演 南砺・福光美術館 アートキルト展3日開幕

会場に設置されたキルト作品=南砺市福光美術館

  ●富山、石川の作家出展

 「Art Quilt(アート キルト)2023 キルトに愛をこめて」(南砺市、市福光美術館主催、富山新聞社、北國新聞社共催)は3日、同美術館で開幕する。キルトのトップ作家である黒羽志寿子さん(85)=東京=と岡野栄子さん(77)=同=の代表作が美の共演を繰り広げ、富山、石川県の作家による意欲作を含め計41点が並ぶ。2日は展示作業の仕上げが行われた。

 黒羽さんは日本キルト協会の前会長で、日本の藍染めの古布を用いたキルトの第一人者として知られる。自然や文学作品から着想を得た独自の世界観の作品を通じて、日本の布の魅力を世界に紹介してきた。

 岡野さんは、食物を題材にした「おいしいキルト」や文章を刺しゅうした「読むキルト」など独創的な作品を次々と発表してきた。今回は、打ち掛けの形で表現した力強く華やかなシリーズ作品を展示する。

 黒羽、岡野さんの各9点のほか「北陸のキルトリーダー」として富山県から14人、石川県から7人の作家が意欲作を並べる。南砺市福野児童センターアルカスと、志貴野高生活文化科も賛助出品する。

 3日午前9時半から開会式が行われ、午後1時半から黒羽さん、岡野さんによる記念講演会が開かれる。

 7月31日までで、会期中に4回に分けてキルトグループ展も開催される。観覧料は一般800円、高校生・大学生210円、中学生以下は無料となる。

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