津幡、輪島で土砂崩れ 石川県内11市町に大雨警報

田んぼののり面が崩れ、一時通行止めとなった県道=2日午前9時50分、津幡町興津

  ●北陸線、特急53本運休

 大型の台風2号と前線の影響で石川県内は2日、雨が降り続いた。県内11市町に大雨警報が出され、津幡町、輪島市では土砂崩れが発生。JR北陸線は特急53本が運休し、高校5校が臨時休業した。金沢地方気象台は大雨により地盤の緩んでいる所があるとし、土砂災害に注意を呼び掛けた。

 雨の降り始めから2日午後4時までの降水量は白山市白峰111.0ミリ、かほく110.5ミリ、白山市河内91.5ミリなどとなった。3日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で加賀40ミリ、能登30ミリ。

 2日午前7時36分ごろ、津幡町興津(きょうづ)で田んぼののり面が崩れ、県道が通行止めとなった。高さ約5メートル、幅約7メートルにわたって崩れ、同日午後5時には両側通行が可能となった。

 輪島市門前町赤神の清水吉和さん(70)方では午後6時半ごろ、裏山の斜面が高さ約5メートル、幅約1.5メートルにわたって崩れ、土砂が納屋に押し寄せた。けが人はいなかった。

 JR北陸線は午前11時ごろから最終までのサンダーバード31本、しらさぎ22本の特急53本が運休した。3日午前6時7分金沢発の特急サンダーバード4号も運休する。普通列車は35本が運休し、約1万5450人に影響した。七尾線は特急6本、普通10本が運休し約830人に影響した。

 小松工、羽咋工、加賀聖城、羽松、七尾城北の5校が臨時休業し全日制高校9校が授業打ち切りとした。

 国土交通省は2日、大雨に備え、金沢市の内川ダムと輪島市の八ケ川ダムなど17府県51ダムで水位を下げる「事前放流」を行った。

 小松空港発着便は2日、台風2号の影響で、那覇便1往復が約1時間半遅れた。使用機の到着遅れで、羽田便8便で遅れが出た。

  ●県内3日晴れ

 金沢気象台によると、県内は3日、明け方まで雨が降る所もあるが、次第に高気圧に覆われ、昼前から晴れる見込み。

© 株式会社北國新聞社