【土日の天気】西から天気回復も引き続き土砂災害に厳重警戒 4日(日)にかけて北日本は大気不安定

 きょう3日(土)は西から天気が回復し、関東でも午後は晴れ間が戻る見通し。ただ、これまでの大雨で地盤は緩んでいる所があるため、日差しが届いても土砂災害に厳重な警戒が必要だ。普段と異なる場所で水が湧き出していたり、少しでもいつもと違うと感じたらすぐに安全な所へ避難した方がいいだろう。

各地で記録的な大雨 24時間で500ミリ近い雨量も

 きのう2日(金)は本州付近の梅雨前線に向かって、台風2号周辺の湿った空気が流れ込んだ影響で、西日本から東海の6県に線状降水帯が発生した。三重県鳥羽市では、24時間に最大490.5ミリの雨を観測。1977年からの統計開始以来、最も降水量が多くなるなど記録的な大雨となった。

西~東日本 晴れ間戻っても土砂災害に厳重警戒

 きょう3日(土)午前は、まだ静岡県から関東南部を中心に雨雲がかかり、雨足の強まっている所がある。午後になると雨は次第にやんで、いくらか日差しも届く見込み。また、大陸から高気圧が移動してくるため、沖縄や西日本では一日を通して晴れそうだ。

 ただ、これまでの大雨で土の中の水分量が非常に多くなっている。晴れ間が戻っても、土砂災害には厳重な警戒が必要。普段とは異なる崖や斜面から水が湧き出していたり、木々が傾いている、腐った土の臭いがするなどは土砂災害の前触れとなるため、少しでもいつもと違うと感じたら安全な場所へ避難した方がいいだろう。
 また、河川は増水している所があるため、川の近くにも近づかないようにしたい。

大雨後は熱中症に注意 北日本は急な雷雨のおそれ

 朝から日差しがたっぷり届いている西日本では、最高気温が30℃以上の真夏日になる所がある見通し。あす4日(日)も西~東日本では晴れて真夏日になる所があり、大雨のあとは熱中症に気を付けた方がよさそうだ。

 なお、きょう3日(土)からあす4日(日)にかけて、寒気を伴う低気圧が近づく北日本では大気の状態が不安定になる見通し。晴れていても急な雨や雷雨になるおそれがある。特に4日(日)は東北を中心に発雷確率が75%以上と高く、落雷に加えて竜巻などの激しい突風やひょうなどにも注意が必要になりそうだ。

(気象予報士・鈴木悠)

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