日光下駄、外国人に人気 観光客回復、職人作業進む

山本さんの工房で制作される日光下駄=3日午前11時35分、日光市川室

 5類感染症への引き下げなど新型コロナウイルスの脅威が薄らぎ県内への観光客が増加する中、栃木県日光市の伝統工芸品「日光下駄(げた)」が外国人らの人気を集めている。

 日光下駄は雪が付きにくい構造で、竹の皮で編んだ草履表が縫い付けられている。

 同市川室に工房を構える日光伝統工芸組合協議会会長の県伝統工芸士山本政史(やまもとまさし)さん(68)方では今春以降、国内外からの注文が増えてきた。外国人は市内の実演販売で購入したり、ホテルで展示する下駄について問い合わせをしたりしているという。

 3日は山本さんが工房で2センチ前後の竹の皮を手編みするなどして草履表作りに追われた。山本さんは「4月から上向き。最近は下駄の歯の部分を靴底のようにした形が人気」と話した。

5類移行前後から注文が増えてきた日光下駄=3日午前11時55分、日光市川室

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