地域への思い語る イベントで地域おこし協力隊員紹介 塩谷

活動内容などを紹介する(奥右から)小松原さん、鈴木さん、高村さん

 【塩谷】4月に任用された3人の町地域おこし協力隊員の紹介などを目的とするイベント「しおや×おこし交流会」がこのほど、玉生のコミュニティースペース「Step-One(ステップワン)」で開かれた。

 3人は、町産業振興課所属鈴木雄太(すずきゆうた)さん(27)、同高村亮(たかむらりょう)さん(39)、企画調整課所属小松原啓加(こまつばらひろか)さん(25)。23人の参加者を前に、応募のきっかけや職務などについてそれぞれ話した。

 鈴木さんは東京都調布市出身。生き物が好きで「気付いたら農家を志していた」という。宇都宮大農学部卒業後、町内の農業生産法人で働いたのを機に隊員となった。町の有機農業の情報発信などを担う。「雑草も虫も友達。農薬はそれらを殺してしまう」と有機に傾注する意義を訴えた。

 同様の任務の高村さんは「町内の家庭菜園で栽培された無農薬の作物の味は特に違う。そういう環境で作られたものを使いたい」とイタリア料理人としての顔をのぞかせた。早稲田大で建築を学び、会社員を経て東日本大震災を機に料理人に転向。妻(40)の実家がある町の隊員となり埼玉県桶川市から移住した。

 小山市出身の小松原さんは地域で活躍する人の情報を発信するライターとして活動。「人と人をつなぐ」役割も担い、今回のイベントも企画した。中央大卒業後、アジアやアフリカなどの農村指導者を養成する那須塩原市のアジア学院で学んだ。「塩谷町は人が面白い。子どももすごく生き生きしている。良さを町内外に伝えたい」と声を弾ませていた。

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