宇宙の成り立ち生徒に解説 盛岡一高でILC関連講演会

トークセッションで交流する多田将准教授(左)と生徒たち

 岩手県は2日、盛岡市上田の盛岡一高(高橋一佳校長、生徒846人)で、国際リニアコライダー(ILC)に関する科学講演会を開いた。高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)の多田将准教授(52)が宇宙の成り立ちについて講演した。

 同校1~3年生84人のほか、専大北上、盛岡市立、千厩、北上翔南、伊保内、盛岡三、宮古の7高校がオンラインで参加した。

 多田准教授は宇宙の謎に迫る研究の歩みや誕生当時を再現する加速器実験を紹介。現存する加速器の実験では解明しきれない宇宙の歴史の空白部分があるとし「その部分を埋めるのは皆さんの仕事だ」と呼びかけた。

 トークセッションで、生徒たちは「宇宙に始まりがあるなら、終わりもあるのか」「宇宙に端はあるのか」などの疑問をぶつけた。盛岡一高3年の星野煉斗(れんと)さんは「とても小さな素粒子の研究が宇宙の解明につながるスケール感が面白い」と想像を膨らませた。

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