ミズノが「モレリアの日」として制定した6月1日。今年は「モレリアの日 中村憲剛氏 Mr.MORELIA トークイベント」が都内で開催された。
モレリアをこよなく愛する中村氏と、モレリアの生みの親であるミズノの安井敏恭氏により様々なトークが繰り広げられ、モレリアファンの参加者たちを楽しませた。
質問コーナーで、ベロ(※長めのシュータン)が付いている黒のモレリアをこだわって履いていた理由を聞かれた中村氏は以下のように答えている。
「おそらく僕が折ったんですよ、ベロを。そして折り返して付けたのが僕だと思うんです。ね、安井さん?
それまで、このマジックテープ(※画像矢印の箇所に付いている)はありませんでした。僕が『ベロを折った時に離れないようにしてほしい』とミズノの方に伝えたんです。
なぜかと言うと、ここが付いていないと、正確性が出ないんです。僕は“ベロの選手” なので(笑)。そのためにここを付けて、ずれないようにしてくれと」
「本当に1ミリとかの話なんですけど、これで結構ボールの軌道が変わるんじゃないかなって。“ベロの選手”なので。2回目ですけど(笑)。なのでここを固定してくれと。
あとは、ここ(ベロの部分)が分厚いと、自分の中でパンチ力というかシュートの威力が増す印象があって。これ多分みんな『はっ?』って思うんですけど、いいんです。僕が思っていたので。
ただそれが、モレリアのオリジナル(市販品)になってしまったという…。当時僕はものすごくドキドキしていました。
そのあと、大島僚太とか家長昭博は、ベロの部分がカスタマイズできるんですよね?そうできるようになって、僕はほっとしました(笑)。あー良かったって」
メーカーとしても当然悩んだ部分だったに違いない。ただ中村氏の意見に頷ける部分があり、「当時もう、超一流選手だった憲剛さんが言うなら(安井氏談)」と、市販品も折り返したベロをマジックテープで固定できるようにしたという。
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1985年に生まれたモレリアが、今でも多くのフットボーラーたちに愛されているのはそういった“進化”があってこそだと言える。