【記録的大雨・静岡】線状降水帯の発生相次ぐ 各地で被害 深い爪痕残す

この週末の静岡県内は記録的な大雨に見舞われ、交通機関の乱れや

土砂災害の発生など各地で被害が出た。

台風2号の接近に伴って活発化した前線の影響で、県内は全域で記録的な大雨となった。

2日、静岡市では、道路脇に水が溜まり、車が水しぶきをあげて走っていた。駅で雨宿りをする人も多く見られた。

その後、雨はいっそう激しさを増し、東海道新幹線は一時、全線で運転を見合わせ、高速道路も一時、一部区間を除いて通行止めに。

磐田市の敷地地区を流れる太田川水系の敷地川では、堤防が決壊。磐田市は、一部の住民に大雨警戒レベル5の「緊急安全確保」を発表した。

活発な雨雲が流れ込み続けた県内。同じ場所で猛烈な雨が降り続ける線状降水帯の発生情報が4回発表された。

降り始めからの総雨量は伊豆市の天城山や、浜松市天竜区の春野など3か所で500ミリを超えた。

この記録的な大雨は、県内各地に深い爪痕を残した。

浜松市北区引佐町では、土砂崩れが発生。3日、家屋が倒壊しているのが見つかり、この家に住む男性と連絡が取れなくなった。

警察と消防によりますと、3日午後11時半ごろ、倒壊した家屋の中から1人の遺体を発見したという。4日、遺体が住人の男性(35)と確認された。

一方、太田川水系の敷地川の堤防が決壊した磐田市敷地地区。

この地域では、9か月前にも台風で堤防が決壊し、仮復旧が終わったばかりだった。こちらの男性は、去年に続き2度目の床上浸水に見舞われたという。

台風15号の被害後に買い換えた電化製品などが再び水に浸かった。

磐田市では、大平地区に住む70代の男性が2日朝から行方不明となっている。4日朝、隣の袋井市の海岸で1人の遺体が見つかり、警察が身元の確認を進めています。

沼津市では

病院や老人ホームなどが浸水し、復旧作業に追われた。沼津市によると、排水ポンプが大雨の影響で止まり、水路が氾濫したという。

水路の近くにあるこちらの病院。扉の隙間から大量の泥水が建物の中に流れ込んだという。

水かさは約1メートル50センチ。一部の医療機器が使えなくなり、元の状態に戻るには数日かかるという。

東京駅と名古屋駅間で運転を見合わせていた東海道新幹線は、3日午後になって上下線ともに再開した。

駅の構内は、列車の時刻を確認する人や乗車券を購入したりする人でごった返していた。

県内では、今回の大雨で磐田市と袋井市、沼津市の一部に「緊急安全確保」、多くの市や町に「避難指示」が発表されたが、すでに解除されている。

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