新青森市長に西氏 新人4人の争い制す 投票率、前回から22ポイント上昇

当選確実を受け、支持者らと万歳三唱する西氏(左)。右は妻の由美さん=4日午後9時30分、青森市第二問屋町3丁目の事務所

 前市長の辞職に伴う青森市長選は4日、投票が行われた。即日開票の結果、無所属新人で青森商工会議所前副会頭の西秀記氏(59)が5万7062票を獲得し、不動産会社役員の野崎小三郎氏(44)、前県議の関良氏(65)、市民団体「市民連合あおもり」共同代表の大竹進氏(72)=共産、社民推薦=の無所属新人3氏を破って初当選を果たした。任期は同日から4年間。投票率は58.86%で前回2020年を22.43ポイント上回った。

 4日夜、当選確実の報を受けた西氏は「感謝の気持ちでいっぱい。『即戦力として使ってもらいたい』と訴えたことを行動で示せないといけない。明日から走っていきたい」とあいさつした。

 西氏は政党の推薦を受けず、知事選候補者とも連動しない戦いを展開。企業、地域回りと街頭演説をこなし、産学官金の連携による産業振興、人口減少や災害に対応したまちづくりを政策に訴えた。自民党の津島淳衆院議員らの支援を受けたほか、市議会の複数会派の市議とともに地域を回り、支持拡大を図った。

 野崎氏は吉本興業の元お笑い芸人という経歴から、知名度を生かして浮動票の取り込みを狙った。奈良岡隆青森市議会議長の後押しを受けつつ、「笑顔になれる街」を訴えた選挙戦を展開したが、及ばなかった。

 関氏は告示の6日前に出馬表明し「超短期決戦」となった。「物価高騰対策」を前面に押し出し、県議、市議の経験を生かして地盤の市西部地区を固めつつ支持拡大を狙ったが、出遅れを取り戻せなかった。

 大竹氏は整形外科の診療を続けながら「子どもが第一の青森市」を訴えた。共産、社民のほか、元市長の鹿内博県議が街頭でマイクを握るなどの支援を受けたが、自身の活動時間が限られ支持が広がらなかった。

【開票結果】(選管最終)
当選 57,062 西  秀記 59 無新
   34,119 野崎小三郎 44 無新
   29,734 関   良 65 無新
       (法定得票数未満)
   11,419 大竹  進 72 無新
       (法定得票数未満、供託金没収)
▽有権者数 230,599
▽投票率 58.86%
▽投票者数 135,730
▽有効 132,334
▽無効・その他 3,396

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