県高校総体 柔道女子団体 高校3冠に向けて柳ケ浦が好発進 【大分県】

3月の全国高校柔道選手権の女子団体で優勝した柳ケ浦は、日本一のプレッシャーをものともせず頂点に駆け上がった。県高校総体の女子団体では、初戦から決勝までの3試合でポイントも奪われないストレート勝ち。7月の金鷲旗高校柔道大会、8月の全国高校総体に向けて、高校柔道の3大(全国)大会制覇に弾みをつけた。

高木葉月(3年)は「周りは勝って当たり前という雰囲気だったが、私たちの中では何が起きるかわからないと思っていたので、いつも通りの柔道をした」と慢心することなく勝利を求めた。試合前に3年生を中心に「これからの大会全てが、高校生として最後になる。悔いの残らない試合をしよう」と士気を高めたという。

内股を決める細野いづみ

大分西との決勝戦では、香月優奈子(2年)が優勢勝ちで中堅の高木につなぎ、キレのある小外刈で勢いをつけ、大将の細野いづみ(3年)が得意の内股で決着をつけた。細野は「高校3冠に向けて足元をすくわれないように集中できた。自分たちの学年は個性が強く、協調性がないといわれているが、試合になると勝ちたい思いが強くなり、一つになれる。今大会も勝つことでまとまった」と喜んだ。

日本一になってから祝勝会など行事が続き、多くの人に祝福された。「ランニング中などに地域の方に声を掛けてもらえるようになった」(細野)。うれしさはあったが、「負けられないプレッシャーが大きくなった」(高木)のは確かだ。山尾明監督は「大きな環境の変化はあったが一生懸命に練習に取り組んだ。全員が浮かれることなく地道な基本練習を反復した」と地に足をつけ、日々の練習を重ねるように呼び掛けた。県内で強さをしっかり示し、全国大会に向かう。「夏に勝って本物」を合言葉に、これから続く二つの大きな大会で日本一を目指す。

県高校総体で盤石の強さを見せた

(柚野真也)

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