佐賀駅が全国初、駅でのヘルプマーク配布 武雄温泉など6駅でも 県「優しさ発信」拡大

うれしの、伊万里特別支援学校の生徒からヘルプマークを贈られるJR各駅の駅長=武雄温泉駅南口の駅前広場

 周囲の人に援助や配慮の必要性を伝える「ヘルプマーク」について、佐賀県は新たに武雄温泉駅(武雄市)や嬉野温泉駅(嬉野市)など県内のJR6駅で配布する。昨年5月、全国に先駆けてJR佐賀駅(佐賀市)で配布を始めたのをきっかけに配布箇所を拡大することでさらに浸透させる。

 新たに配布するのは武雄温泉駅、嬉野温泉駅、新鳥栖駅、鳥栖駅、唐津駅、肥前鹿島駅の6駅。5日に武雄温泉駅で行われた交付式には6駅の各駅長が出席し、うれしの、伊万里特別支援学校の生徒6人から赤色のタグで、白抜きの十字とハートマークが入ったヘルプマークを受け取った。

 式では南里隆副知事が「来年は2024国スポ・全障スポがあり多く人が佐賀を訪れる。みんなが過ごしやすくなるように普及に努めたい」とあいさつ。駅長を代表して武雄温泉駅の村子峰敏駅長も「これまでも声かけを実施してきたが、さらに駅から優しさを発信できるように力を尽くしたい」と述べた。

 県障害福祉課によると、ヘルプマークは義足や人工関節の人、難病患者、妊娠初期の人など、主に外見からは支援を必要としていることが分かりづらい人たちが使う。県内では、今年3月末までに九州各県でもっとも多い約1万6千個を配布している。JR6駅ではみどりの窓口で配布するほか、県内5つの保健福祉事務所や各市町の障害福祉担当課などでも配布している。(澤登滋)

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