滋賀・多賀大社で「お田植祭」 早乙女姿の学生ら、豊穣祈り歌や踊り奉納

田植歌に合わせて優雅に舞う田踊女

 五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈る「お田植祭」が4日、滋賀県多賀町多賀の多賀大社で営まれた。すげがさに茜だすきの早乙女たちが御神田に青々とした苗を植えた。

 今年は地元の中学生から大学生までの34人が参加し、早乙女を担った。歌や踊りを披露する「あやめ」と「田踊女(たおどりめ)」、苗を植える「田植女(たうえめ)」を務めた。御神田では、あやめたちが歌う田植歌に合わせ、田植女たちが約10アールの田に苗を植えていった。あぜ道では田踊女が優雅に舞い踊った。

 今年植えられた品種は、近江米の「秋の詩(うた)」。秋に480キロほどの米を収穫する見込みで、神事に使われるという。

 中学2年生の孫が早乙女を務めた男性(74)は「伝統行事に参加できる機会をいただけて喜んでいる。しっかり務めを果たしてくれたと思う」と優しい目で見守っていた。

 

御神田に苗を植えていく田植女たち(多賀町多賀・多賀大社)

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