シェアリング電動キックボードで観光施設やホテル周遊…福井県おおい町が実証実験 7月から「うみんぴあ大飯」エリア

 福井県おおい町は、電動キックボードのシェアリングサービスの実証実験を7月中旬から始める。同町成海のうみんぴあ大飯エリア内の観光施設やホテル、量販店をつなぐ交通手段として周遊性の向上を図るのが狙い。来年2月末までの実験結果を基に、運用方法や本格運用の時期を検討していく。

 電動キックボードは現在、原動機付き自転車に分類されているが、7月の道路交通法改正により運転可能な年齢を16歳以上、運転免許は不要となり自転車と同様の扱いとなる。この規制緩和に合わせ、実証実験を開始する。

⇒カフェにアウトドアショップ…海辺のにぎわい創出「SEE SEA PARK」オープン

 6月5日の定例会見で中塚寛町長が明らかにした。

 実験は、歩行者の安全を考慮し、うみんぴあ大飯エリア内の車道のみに限定して行う。道の駅「うみんぴあ大飯」、複合商業施設「SEE SEA PARK(シーシーパーク)」、ホテルうみんぴあに3台ずつ電動キックボードを設置し貸し出す。使用料は10分ごとに100円、アプリで貸し出しや精算を行う。電動キックボードのシェアリングサービス大手(東京)に業務を委託する。町ではシェアリングサービスに係る業務委託料等(336万円)を6月補正予算案に計上した。

 将来的には町内の他エリアでも運用を目指す。町担当者は「利用者の反応を見ながら運用を検討していきたい。町内の2次交通の確保につながれば」と話している。

 電動キックボードを巡っては、福井県内では三方五湖エリアで湖畔を巡るガイドツアーが行われているほか、あわら市が4月から、市内3拠点に電動自転車と電動キックボードを配備し、レンタサイクル事業として実証実験を始めている。

© 株式会社福井新聞社