海の恵み ヒジキどっさり! 五島・崎山中1年生が収穫体験

ヒジキを収穫する生徒=五島市下崎山町

 五島市立崎山中(竹谷厚則校長、21人)の1年生8人が5日、同市下崎山町の海岸で、海の恵みを実感しながら恒例のヒジキの収穫体験をした。
 市などによると、同地区のヒジキ生産量は1996年の54トンをピークに減少し、2010年にはゼロに。魚による食害が磯焼けの原因の一つと考えられたため、14年から岩場の周辺海域に侵入防止ネットを設置。徐々に回復し、今年の生産量は約2トンを見込む。
 同校の収穫体験は18年に10年ぶりに復活。生徒数減少により24年度に統廃合されるため、今回が閉校前最後となった。
 生徒たちは市の担当者から、藻場保全の大切さなどの説明を聞いた後、岩場へ。地元の漁師、竹野弘茂さんにこつを教わり、びっしり生えたヒジキを鎌で丁寧に刈り取った。中には背丈より長いものもあり、両手でどっさりと抱えながらビニール袋に入れた。
 計約100キロを収穫し、学校で乾燥させた後、各家庭に持ち帰る。入江心結さん(12)は「ゼロからここまで復活したのがすごい。あえ物で食べたい。最後に楽しくできて良かった」と話した。

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