三重・熊野の村「黎明が丘」テーマに講演 17日「からつ塾」で郷土史家中田重顕さん

 市民が運営して学びの場を提供する「第153回からつ塾」が17日、唐津市の唐津ビジネスカレッジで開かれる。三重県熊野市の郷土史家で作家の中田重顕さんが、「熊野、新しき村『黎れい明めいが丘』のロマンと真実」と題して講演する。

 中田さんは旧満州生まれ。熊野地域にまつわる小説やエッセーを発表し、三重県文学新人賞などを受賞している。雑誌「文学界」に「黎明が丘暮れる」などが掲載され、小説「悪名の女」は第36回中部ペンクラブ文学賞に選ばれた。

 講演は、大正期に三重県の熊野地方に誕生した村「黎明が丘」がテーマ。キリスト教牧師の宇都宮米一と青年たちが理想郷を目指して立ち上げた村で、明治天皇の暗殺を企てたとして熊野の6人などが死刑判決を受けた「大逆事件」による影響を語る。

 参加費は一般千円、学生500円(中学生以下は無料)。午後3時から同5時まで。(横田千晶)

© 株式会社佐賀新聞社