ナポリは今シーズン、33年ぶりのスクデットを獲得したが、オフシーズンは人材の流出に苦しめられている。
チームを率いるルチアーノ・スパレッティ監督はアウレリオ・デ・ラウレンティス会長との確執が噂されており、2022-23シーズン限りでの退任が濃厚と見られている。また、敏腕として知られるクリスティアーノ・ジュントリSDはユヴェントスからの引き抜きの噂も。
選手では最終ラインの中軸を担い、出場した公式戦45試合のうち20試合がクリーンシートと堅守ぶりを発揮した韓国代表DFキム・ミンジェのマンチェスター・ユナイテッド移籍がほぼ決定と見られている。
加えて、セリエAで26ゴールを挙げて得点王に輝いたナイジェリア代表FWヴィクター・オシムヘンについても多くのクラブが関心を示している。イタリアのウェブメディア『カルチョメルカートドットコム』によると、レアル・マドリードはカリム・ベンゼマの後釜としてハリー・ケイン(トッテナム)とともにオシムヘンにも注目しているようで、その他にパリ・サンジェルマンやマンチェスター・ユナイテッド、チェルシーなども獲得に興味を示しているという。
オシムヘンとナポリの契約は2025年6月までとなっており、今夏であれば1億3000万ユーロ(約194億8400万円)から1億4000万ユーロ(約210億円)での売却も可能だが、デ・ラウレンティス会長としてはスクデットを獲得したチームから主力が続々と抜けてしまう状況は避けたいところ。
現状の契約のままでは来夏になると移籍金の額が大幅に下がってしまうため、ナポリとしては契約を1年間延長して2026年6月までとし、年俸を現状の450万ユーロ(約6億7400万円)から600万ユーロ(約9億円)に引き上げたオファーを提示し、彼の慰留に努めたいと考えているという。
デ・ラウレンティス会長としては、一刻も早くオシムヘンの代理人と会談して選手側の意向を聞き、クラブ側の要望も伝えて、エースの確保に全力を尽くす必要がありそうだ。