「大渋滞」どころか快進撃 「源たれ」のニンニク5倍増し商品 青森県田子町発 出荷2万本に迫る

出荷数2万本に迫る「にんにく大渋滞」。今年の沢田ファームのニンニクは間もなく収穫を迎える

 上北農産加工(本社青森県十和田市)の「スタミナ源たれ」(通称・源たれ)をベースに、田子町産ニンニクを通常の5倍増しにした沢田ファーム(田子町、沢田稔社長)の「にんにく大渋滞」が、当初の販売見込みを大幅に上回る快進撃を続けている。同ファームによると、出荷本数は月内にも2万本に達する見込みで、行政を介さない農商工連携の好例となっている。

 同社の女性チームが発案し、パンチのある味と破壊力抜群のネーミングで人気に火が付いた。当初は同社ネットショップと、三戸町の「にんにく専門だるま食堂」のみで取り扱っていたが、現在は食品卸「丸大堀内」(本社青森市)を介して県内スーパーマーケットなどでも入手可能。盛岡、仙台などにも取扱店がある。

 沢田ファームのマーケティング担当沢田直子さん(41)は「当初生産した約1700本を来年7月の賞味期限までに売り切りたいと思っていたが、これほどの反響とは」、沢田宏和専務(41)は「首都圏からも問い合わせが来ており、他のニンニク商品に良い波及効果も」とそれぞれ語る。丸大堀内の担当者は「食品では近年まれに見るヒット」といい、上北農産加工の担当者も「手がけた商品がこれほど盛り上がるとは」と驚く。

 「大渋滞」は町のふるさと納税返礼品にもなっているが、「にんにくが濃い場合は『源たれゴールド』等で渋滞を緩和して」とのしゃれの利いたHP表記も。堆肥などの工夫で糖度の高いこだわりのニンニクを生産している沢田専務は「今年も間もなく収穫。夏ごろには今年のニンニクが入った大渋滞をお届けできそう」と話す。300グラム入り1本548円(税込み)。問い合わせは同ファーム(電話0179-33-1133)へ。

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