日光市久次良町にある日光山輪王寺の飛び地境内「大日堂跡」で、輪王寺による法要「大日堂法楽」が営まれた。地域住民や地元の安良沢小の児童約30人が参列し、地域で管理する20体の地蔵に手を合わせた。同校は本年度末で閉校するため、児童は今回が最後の参列となった。
大谷川沿いにある大日堂跡はかつて、大日如来の石像が安置され明治天皇も訪れたことがある。1902年の大洪水によりお堂は流失してしまった。
同所には地蔵群などが残され、地域住民らが日々の手入れを行う。約10年前からは同校児童が参加し、地蔵を磨いたり、前掛けと帽子作りを手伝ったりしてきた。
午前8時半ごろから、輪王寺の僧侶たちによって法要が行われ、地域の安全などを祈った。
児童らは新調した赤色の前掛けと帽子を身に着けた地蔵に向かって焼香し、手を合わせた。6年の星野茉衣(ほしのまい)さん(12)は「お地蔵さんに、これからも私たちを見守ってくださいと祈りました」と話した。