日光の庚申山で薄紫のコウシンソウ見頃 6月中下旬ごろまで

岩肌にかれんな花を付けるコウシンソウ。茎に付着した虫から栄養を吸収している=5日午後2時50分、日光市足尾町

 日光市足尾町の庚申山(1892メートル)の岩肌に、コウシンソウが薄紫色の花を咲かせ、登山客の目を楽しませている。

 背丈約6~7センチの食虫植物で、葉と茎から粘液を分泌、付着した虫から栄養を吸収する。梅雨の時季に1センチ程度の花を付ける。庚申山で発見され、同山に自生するコウシンソウは国の特別天然記念物に指定されている。上級者向け登山道の鶴岩・亀岩付近が自生地。

 市足尾観光課によると、開花時期は例年並みで、今後2週間程度が見頃という。池口敏夫(いけぐちとしお)副主幹(54)は「貴重な花なので荒らさずに楽しんでもらいたい。来る際は滑落や遭難に十分注意してほしい」と呼びかけている。

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