農業・奥さんピオーネ物語 自費出版

元県職員の農業・奥良雄さん(83)=坪井上=が、果樹専門技術員として普及に尽力したピオーネ栽培のノウハウやポイントをまとめた冊子『ピオーネ物語』を出版自費した。
品種のルーツや栽培の歴史、育成調査のデータ、果実肥大の栄養分を賄う周辺の葉のはたらき、花穂(すい)の切り込み、満開直後のジベレリン処理といった適期管理、着色向上などについて簡潔に解説。
さらに収穫後に翌年の栄養分を蓄積させる必要性、幼木に発生しやすい生理的障害「ねむり病」、日射と縮果症状や裂果の原因と対策、樹勢維持のための細根の活性化についても説明している。
A4判22㌻、800部を製本。関係機関に配布し、希望者には500円で譲っている。
農業改良普及員から同技術員として1996年まで20年間、栽培指導にあたり現在、果樹園「津山フルーツファーム」を営む奥さん。「現場が教師で毎日の観察が大切。適期作業が高品質、安定生産につながる。私の集大成を生産者に参考にしてもらえたら幸い」と話している。
問い合わせは、奥さん(℡573830)。

奥さんが栽培のノウハウなどをまとめた『ピオーネ物語』

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