「横須賀魚市場」が設立110年 公設ではなく民営 20年連続で黒字 業績好調の理由は

110年を迎えた横須賀魚市場=横須賀市平成町

 横須賀市平成町の「横須賀魚市場」が、設立110年を迎えた。魚市場は公設が一般的だが、全国的にも珍しい民営。約20年連続で黒字を続け、この10年間で売り上げも2割以上伸ばした。今後は新卒の採用増などを通じ、「地元を元気にしたい」と意気込む。

 同社は1913(大正2)年6月、魚問屋10社が集まり、同市小川町で創立された。23年の関東大震災では社屋が消失。96年に市内の卸売市場3社を統合し、翌97年に現在の社屋に移転、2002年から「よこすかさかな祭り」を開いている。現在の従業員数は106人。

 13年に就任した府川一雄社長(51)は三浦半島の人口減少を見据え、大手スーパーとの取引を増やすなど関東一円に商圏を広げる戦略を展開。即戦力となる経験者を積極的に採用するなどし、営業を強化した。

 21年度の売り上げは新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要もあり、過去最大の143億円を記録。22年度は微減の140億円だったが、10年前の12年度と比べると21%増となっている。

© 株式会社神奈川新聞社