鳥栖市で「シイタケキムチ」共同開発 高校生の視点で商品化へ

試食会後、アンケート結果を受けて今後の商品づくりについて話し合う生徒ら=鳥栖市本通町の「blanche cafe」

 鳥栖市内の飲食店と障害者就労支援事業所が「シイタケキムチ」の商品開発に取り組み7日、関係者を集めて試食会を開いた。今後はマーケティングを学ぶ鳥栖商業高の生徒も開発に加わり、レシピをはじめ商品名やパッケージデザイン、販売方法などを生徒が中心となって決めていく。9月ごろを目標に商品化を目指す。

 5月に鳥栖商工会議所が開いたビジネス交流会がきっかけ。「blanche cafe(ブランシュカフェ)」の権藤洋子さんが、シイタケを生産している障害者就労支援事業所「マリーズハウス」の田島真徳さん、キムチを提供している焼き肉店「焼肉道」の中田博之さんと、売上増につながる食材について意見交換をする中で、シイタケキムチの共同開発が決まった。

 本格的な商品開発に向けて鳥栖商業高にも連携を持ちかけ、希望した流通経済科2年の4人が試食会に駆け付けた。試食会には商工会議所や社会福祉協議会などから関係者20人が参加し、シイタケの大きさや調理方法、野菜の種類が異なる3種類を食べ比べて採点した。

 試食会後のアンケートを基に、権藤さんらと生徒が商品化について話し合い、生徒たちは「シイタケが大き過ぎると、若い女性は食べづらい」と改良点を指摘した。片渕心さんは「商品開発に携われる機会はなかなかない。高校生ならではの視点を生かし、幅広い年代が好きな味にできるよう手伝えたら」と話した。

 権藤さんはコロナ禍以降「2次会で使われることの多いカフェやバーには、客足は戻っていない」と話し、商品化による売上増に期待する。完成後にはお披露目会も計画している。(樋渡光憲)

試食した3種のシイタケキムチ。調理方法やシイタケの大きさ、ニンジンやネギの有無などで違いを確かめた

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