東日本で初!関東に2万基以上ある古墳、広く巡る観光企画 行田市リーダーシップ発揮 注目の御墳印とは

行田市で取り扱う14種類の御墳印と2種類の御墳印帳

 埼玉県行田市は5日、古墳の来訪記念証となる「御墳印(ごふんいん)」による広域周遊促進事業を開始すると発表した。国指定特別史跡「埼玉古墳群」がある同市が中心となり、県内の7市町で22種類の御墳印を10日から発売。市によると、広域連携の下、御墳印で観光周遊を促進する取り組みは東日本で初という。

 市によると、市内は9基の大型古墳が集中する埼玉古墳群のほか、八幡山古墳、地蔵塚古墳など、多数の古墳が点在している。県内には約3100基、関東全体では2万基以上の古墳が存在。近年は古墳をこよなく愛する女性「古墳ガール」も増えており、古墳が観光周遊につながるポテンシャルを秘めている。

 御墳印は縦が15.2センチ、横が10.8センチ。市内は埼玉古墳群などをデザインした14種類の御墳印を観光物産館さきたまテラスや市はにわの館で販売。小見真観寺古墳は小見真観寺、浅間塚古墳は前玉神社でも取り扱う。御墳印は1枚税込み300円で、御墳印帳も同1500円で販売する。御墳印帳は黒とえんじの2種類があり、えんじは7月上旬に販売を予定する。

 熊谷市は宮塚古墳と甲山古墳、羽生市は永明寺古墳、久喜市は天王山塚古墳、東松山市は将軍塚古墳と若宮八幡古墳、深谷市は鹿島古墳群、吉見町は吉見百穴の御墳印を用意。観光客向けのウェブサイト「御墳印コレクション」をオープンし、事業のプロモーションを図る。

 5日に行われた定例会見で行田邦子市長は「行田市がリーダーシップを発揮し、古墳を有する関東の市町村との連携も深めていきたい。これからも文化遺産や観光資源である古墳を生かしていければ」と話していた。

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