アムさんメロン1玉16万5千円 弘果初競り 過去最高値

過去最高の1玉16万5千円の値が付いたアムさんメロンの初競り=9日午前、弘前市の弘果弘前中央青果

 青森県弘前市の弘果弘前中央青果で9日、青森県産のハウス栽培メロン「アムさんメロン」の初競りが行われた。大きいサイズの2玉入り4キロ箱が33万円の値を付け、1玉当たりでは16万5千円の過去最高値となった。7月上旬をピークに、同月末まで約2万6千ケースが出荷される見込み。

 生産者によると今年は雪解けが早く、4月中旬までの好天で成育は順調に進んだ一方、肥大期の4月下旬ごろから低温が続いた影響で、開花が早いメロンほど小玉傾向となった。弘果の担当者は、最高値は味の良さで正当な評価を受けた結果と前置きした上で「新型コロナウイルス下の自粛ムードが落ち着いていることもあり、これだけの値が付いた」と語った。

 この日上場されたのは、五所川原市の阿部祐一さん(62)、中泊町の松橋尚子さん(54)、黒石市の種市美夏さんの3人がそれぞれ栽培した99箱、合計597キロ。大箱が前年比3割減の34箱だったのに対し、小箱が3倍以上の65箱で小玉傾向が顕著に出た。

 最高値を付けたメロンを栽培した阿部さんは「玉伸びが特別良かった昨年よりは小ぶりだが、良い出来」と話した。これから出荷されるメロンは大きいサイズが増えてくるという。

 これまでの過去最高値は昨年の1玉当たり15万円。この日の全体の1キロ平均単価は2385円で、昨年より420円安かった。

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