チャンピオンズリーグで優勝したことがない世界最強の現役スター11人

6月11日に行われるマンチェスター・シティ対インテルのUEFAチャンピオンズリーグ決勝。

ここでは、まだビッグイヤーを掲げたことがない世界的スターたちをまとめてみる。なお、市場価値はTransfermarktによるもの。

ケヴィン・デブライネ

マンチェスター・シティに所属する31歳のベルギー代表MF

市場価値:8000万ユーロ(120億円)

ジョゼップ・グアルディオラ監督が率いる最強シティにおいても絶対的存在に君臨してきた、誰もが認める近年の世界最高ミッドフィルダーだ。

プレミアリーグでは5度優勝するなどあまたのタイトルを手にしてきた。ただ、シティ自体がCLで優勝したことがなく、彼もいまだビッグイヤーを掲げられていない。

昨季は古巣チェルシーとの決勝戦で無念の負傷交代…。今季こそはと並々ならぬ意欲で臨むはずだ。

キリアン・エムバペ

PSGに所属する24歳のフランス代表FW

市場価値:1.8億ユーロ(268億円)

10代にしてW杯優勝を果たした超快足ストライカー。この若さでPSGの歴代通算最多スコアラーになるなどサッカー界を席巻している。

だが、シティ同様にPSGもCLで優勝したことが一度もない。2019–20シーズンには決勝に進出するもバイエルン相手に0-1で惜敗し涙を呑んだ。

CL最多優勝を誇るレアル・マドリーへの移籍説は絶えず流れているが…。なお、市場価値は現世界1位。

アーリング・ハーランド

マンチェスター・シティに所属する22歳のノルウェー代表FW

市場価値:1.7億ユーロ(253億円)

まだ若手といえる年齢なので、このリストに入れるべきかは迷うところ。

ただ、今シーズンの活躍ぶりはすさまじく、もはや若手ではなく世界最高選手のひとりといえる。シティでは52試合で52ゴールを叩き出し、プレミアリーグのシーズン最多得点記録も塗り替えた。

もし、CL優勝まで成し遂げたら、この年齢にして残っているタイトルはW杯優勝ぐらいになってしまいそうだ。

ロメル・ルカク

インテルに所属する30歳のベルギー代表FW

市場価値:4000万ユーロ(60億円)

16歳でプロデビューすると若くしてチェルシーに引き抜かれるなど将来を嘱望されてきた巨漢FW。

近年は浮き沈みを経験したが、ついにCL決勝の舞台にまで到達した。彼もビッグイヤー獲得には強い思い入れがある。

自分を一番に応援してくれた祖父を12歳の時に亡くしており、CLを勝ちとることが亡き祖父にとってどんな意味を持つかを語った際には涙を流したほど。

母親が牛乳を水で薄めていたほど育った家庭は貧しく、幼少期はCLを見ることすらできなかった。そのため、学校のPCで決勝戦を見たり、友達の前では見たふりをして作り笑顔をしていたこともあったそう。

ポール・ポグバ

ユヴェントスに所属する30歳のフランス代表MF

市場価値:2000万ユーロ(30億円)

2018年のW杯では優勝を果たした彼もビッグイヤーには届いていない。

2016年に当時の史上最高額1.05億ユーロ(156億円)でマンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれたが、その後、クラブでのキャリアは停滞。ユナイテッドではELとリーグカップのタイトルのみに終わり、本人も失望を口にしていた。

古巣ユーヴェに復帰した今季も怪我に悩まされ、わずか10試合計160分ほどしかプレーできず。W杯出場も逃すことになった。

実兄らからの脅迫事件に遭うなどピッチ外での騒動にも巻き込まれているが、ここからの復活はなるだろうか。

ハリー・ケイン

トッテナムに所属する29歳のイングランド代表FW

市場価値:9000万ユーロ(134億円)

イングランド代表とトッテナムの歴代最多得点者になったスーパーストライカー。

クラブと代表でキャプテンを務めてきたほか、周りを生かす利他的なプレーも厭わないなどその貢献度は計り知れない。ただ、いまだに主要タイトルを手にしたことはない。

2021年にはマンチェスター・シティへの移籍に近づいたものの残留を決意。ただ、今季のスパーズは8位と欧州出場を逃してしまったことで移籍説が再燃している。レアル・マドリーやマンチェスター・ユナイテッドが獲得を狙っているが…。

ヤン・オブラク

アトレティコ・マドリーに所属する30歳のスロベニア代表GK

市場価値:4000万ユーロ(60億円)

ディエゴ・シメオネ監督が率いる堅守アトレティコを支え続けてきた絶対守護神。サモラ賞の獲得回数は歴代最多タイの5度を誇る。

身長188cmながら長い手足を活かした超人的なセービングで数多のストライカーたちを絶望させてきた。

ノルウェー代表戦ではハーランドとマルティン・ウーデゴールを「本当に世界最高のひとり。常に正しい位置にいるし、ボールは常に彼のほうに飛んでいく」と脱帽させた。自身も「自分の素質のなかで最高のひとつはポジショニング」と絶対的な自信を持っている。

そんなオブラクだが、2016年のCL決勝ではレアル相手にPK戦で惜敗して優勝に一歩届かず。スロベニア代表も2010年大会以降W杯から遠ざかっているため、W杯でプレーしたことがないスターのひとりでもある。

マーカス・ラッシュフォード

マンチェスター・ユナイテッドに所属する25歳のイングランド代表FW

市場価値:8000万ユーロ(119億円)

クラブの生え抜きとして10代の頃から嘱望されてきた秀英アタッカー。

3度の欧州制覇を成し遂げているユナイテッドはかつてはプレミアリーグの絶対王者だったが、近年は低迷している。ラッシュフォードもCLでまだ30試合にしか出場したことがない。

昨季の彼はシーズン5ゴールとキャリア最悪の1年を過ごし、退団もささやかれた。だが、今季は全30ゴールを叩き出し、チームの得点源になるなど復活を果たしている。

アントワーヌ・グリーズマン

アトレティコ・マドリーに所属する32歳のフランス代表FW

市場価値:2500万ユーロ(37億円)

彼もワールドカップ優勝の経験はあるものの、CL制覇を果たせていない選手のひとりだ。

2015-16シーズンにはCL決勝に進出するも、カリム・ベンゼマ擁するレアル・マドリー相手にPK戦で惜敗している。

その後、バルセロナで失意を味わい、恩師ディエゴ・シメオネ監督が率いるアトレティコに復帰すると今季はチャンスメイカーとして覚醒。15ゴール17アシストと大車輪の活躍を見せた。

ジャンルイージ・ブッフォン

パルマに所属する45歳の元イタリア代表GK

市場価値:100万ユーロ(1.4億円)

彼もまたW杯優勝経験者ながら、ビッグイヤーを掲げたことがない名選手のひとりだ。

10代でデビューしたイタリア代表では同国史上最多の176試合に出場し、2006年にはW杯優勝を達成。

一方、CLではユヴェントス時代に3度も決勝に進出したものの、あと1勝が遠く、ミラン、バルセロナ、レアルに敗れている。

今季のパルマは昇格プレーオフで敗れてセリエA昇格を逃しており、ブッフォンは試合後に号泣。契約は2024年まであり、来季も現役としてプレーするはずだ。

ズラタン・イブラヒモヴィッチ

ミランに所属する41歳の元スウェーデン代表FW

ついに現役引退を決めたレジェンド。195cmの長身から繰り出すパワフルかつ芸術的なプレーで見る者を魅了し続けた唯一無二の選手だ。

所属するクラブで多くのタイトルを手にしてきたが、彼もビッグイヤーには届かず。CL出場数は歴代16位タイの124試合、得点数は歴代10位タイの48を誇る。

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また、計7クラブでCLに出場したのは彼だけであり、CL史上唯一となる計6クラブでゴールを決めた選手でもある(得点がないのはマンチェスター・ユナイテッド時代)。

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