県高校総体 バスケットボール女子 多彩な攻撃を展開した大分が2年連続3回目の優勝 【大分県】

第71回大分県高校総体バスケットボール競技

6月5日 ダイハツ九州アリーナ

女子決勝リーグ 大分98-86明豊

県内負けなしの記録を更新し続けている大分が、自分たちのスタイルを貫いた。2年連続3回目の全国高校総体出場を勝ち取った。

決勝リーグに進んだ4チームの中で、唯一無敗の大分が迎えた最終戦の相手は明豊だった。圧倒的な強さで勝ち上がってきたものの、明豊戦では相手の激しいプレスに加え、3点シュートに苦戦を強いられた。井場田卓監督は「明豊の意地が見える戦いだった。リバウンドやルーズボールは相手のほうが上回っていた」と振り返った。立ちあがりに苦しみ、わずか2点差で前半を終えたが、キャプテンの緒方梨乃(3年)は「全く負ける気はしていなかった」と冷静だった。

緒方をファーストアクションとして、吉岡彩のシュート力やリバウンド、北結月の機動力、是永愛里や竹谷優希の3点シュートなど3年生が多彩な攻撃を展開した。「緒方だけに頼っていては全国では勝てない」という意識を持って、それぞれが役割を果たした結果に、井場田監督は「タフなスケジュールできつかったと思うが、全員が練習の成果をしっかり出してくれた」と選手たちをたたえた。オールコートで徹底したマンツーマンを続けたにもかかわらず、足が止まることなく相手を苦しめ続けたことも、優勝につながった要因といえる。

チーム力が高まった大分

4月の南九州四県対抗選手権では反省の言葉ばかりを口にしていた吉岡は、「試合を想定した練習を重ねてきた。みんなにアドバイスをもらいながら技術を高めて結果が出せた。今日の勝利はチームメートのおかげ」と、ほっとした表情を見せた。チーム全員で強化してきた守備力を勝因に挙げ、「高さやシュート成功率の高い相手にも負けないディフェンスをさらに強化していきたい。自分の実力がどこまで通用するか楽しみ」と、全国高校総体に向けてさらに練習を重ねる。

徹底マークをされながらも全力で戦い抜いた緒方は、「自分が点を決められないときにリバウンドやディフェンスを頑張れたのが収穫」と振り返った。緒方自身2回目の出場となる全国高校総体の目標はベスト8以上。目標達成のためにはさらなるディフェンスの強化をポイントに挙げながらも、「個人としては3ポイントをもっと決めたい」と笑顔で語った。全国で大分旋風を巻き起こしてくれることを期待したい。

連覇を達成し、笑顔を見せる大分

(黒木ゆか)

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