悔し涙を糧に全国の頂点を目指す 大分南高校書道部 【大分県】

年間を通じて、数多くのイベントや大会に出場する大分南高校書道部。昨年末に行われた「第41回県高校吟詠剣詩舞発表新人大会」では、河野青空・大神輝々(ともに3年)のペアが最優秀賞に輝き、河野は「第71回県高校文化連盟中央展」でも最優秀賞を受賞、今年7月に鹿児島県で開催される全国高校総合文化祭(全総文)への出場を決めた。

多くの受賞歴を持つが、部内で大切にしているのは基礎を磨くこと。顧問の鹿苑晋史教諭は「当たり前の事を、当たり前にできるようになることが成長につながる」と部員一人一人の個性や意思を尊重しながら、書における基礎を徹底して指導している。

部を引っ張る3年生部員たち

昨年は最大の目標である「書の甲子園」での全国優勝に、わずかに届かなかった。部長を務める大神は「まだまだ基礎力が足りなかった。今年こそは5年ぶりの全国優勝を果たし、先生に恩返しがしたい」と表情を引き締めた。大会後に鹿苑教諭から「よく頑張った。誰がなんと言おうとみんなで最高の夏を過ごせた」と言葉を受け、大粒の涙があふれたという。その悔しさを胸に、今年もまた全員で挑む覚悟だ。

現在、部員は約20人。学年問わずに仲が良く、ポジティブ思考な部員が多い。「賞を目指すことはもちろん、どんな時も全員で冷静に考え乗り越えていきたい」と大神。抜群のチームワークと日々重ねてきた実力で、目指すは全国舞台の頂点だ。

大分トリニータの試合ではチームに激励の書を届けた

(塩月なつみ)

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