「今年は優勝したい」野村敏京は6年ぶりの復活劇に照準

約4年ぶりにトップ10入りを決めた野村敏京。腰痛が癒えて目標もクリアに(撮影/中野義昌)

◇米国女子◇ショップライトLPGAクラシックby Acer 最終日(11日)◇シービュー ベイコース (ニュージャージー州)◇6190yd(パー71)

27位から出た野村敏京はボギーなしの6バーディ「65」をマーク。通算9アンダー6位にかけ上がった。全体を通しても好プレーが多かった今季3戦目を「何年ぶりでしょう。今からがスタート。頑張りたい」と振り返り、表情をやわらげた。

2010年に米ツアー予選会を突破してプロ転向した野村は、これまで米ツアーで3勝をマーク。17年に挙げた3勝目からタイトルが遠ざかっている一因に、長く抱える腰痛の影響がある。18年頃に悪化してからは韓国ソウルに戻るなど離脱と復帰を繰り返してきた。「腰を痛めてからゴルフが良くなくて。でも、集中して治療してからはゴルフに集中できるようになった」。昨年の冬場から師事するコーチに「一緒に頑張ってみよう」と言われたことも心の支えになった。

2日目「71」と停滞した前日とは対照的に、最終日にビッグスコアを出せたのもコーチからのアドバイスのおかげ。「パッティングをするとき、必ず見える“道”がある。その上を必ず通るように集中を」というワンポイントを忠実に守って、ロースコアをたたき出した。

5番でもバーディを奪い、前半で3つ伸ばした(撮影/中野義昌)

「チャンスをつかむのは一瞬だけど、そのチャンスを作るまで頑張ってきた。今の気持ちを忘れずに、そのままいい成績を残したいです。やっぱり、今年は優勝したいですね」。2019年4月「ロッテ選手権」以来のトップ10入りを果たし、前日(10日)までウェイティング12番手にいた次週「マイヤーLPGAクラシック for Simply Give」(ミシガン州・ブライズフィールドCC)の出場権もつかんだ。

「自信? あります。隣にコーチもいるからすぐに教えてもらえる。体も良くなってきているし」。持ち前の強気を漂わせて、17年「テキサスLPGAシュートアウト」以来の米ツアー4勝目に狙いを定めた。(ニュージャージー州ギャロウェイ/石井操)

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