長崎大 半導体など専門技術者の育成へ 年内開設 大学院に研究センター

 長崎大は7日、半導体など電子部品・デバイスに関する専門技術者の育成を目指し、同大大学院に「マイクロデバイス設計・製造・活用総合研究センター」(仮称)を年内に開設する方針であることを明らかにした。
 産学官で構成する「ながさき半導体ネットワーク」の総会で、同大大学院工学研究科の石塚洋一教授が報告した。
 石塚教授によると、同研究センターは、半導体やセンサー、バッテリーなどの設計・製造・活用に関する研究を通して、それぞれの技術の専門家育成を目指す。企業や自治体、教育研究機関との共同研究にも力を入れる。
 同大が推進中の大学院統合構想の一環。2024年度に情報データ科学分野への大学院新設を予定し、これに工学研究科と水産・環境科学総合研究科の既存大学院を統合し「総合生産科学研究科」(仮称)とする。
 県内ではSUMCOやソニーグループの工場拡張、京セラの新工場建設など、半導体関連企業の動きが活発化している。石塚教授は取材に「地元企業と研究レベルでのつながりや交流を持つことで、学生の就職や研究の活性化につなげたい」と述べた。

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