初日から「大漁!」 シラス漁がスタート イワシ網漁解禁「ちりめん」に加工 広島・呉市

「イワシ網漁」が6月1日、解禁されました。広島・呉市では、特産の「ちりめん」に加工するシラスの漁が始まりました。

戸井宏光 記者
「午前3時過ぎです。きょうからイワシ網漁の解禁です。こちらの水産会社では朝から準備の追われています」

呉市 鹿島にある石野水産は、瀬戸内海の特産ちりめんに加工するシラス漁を50年以上前から行っています。解禁に合わせて、4隻の漁船が船団を組み、宮ノ口港を出港しました。

魚群探知機でシラスの群れを見つけると、指揮船の指示で長さおよそ120メートルの目の細かい袋網を2隻の漕ぎ船が広げます。ゆっくり移動しながら2時間かけてシラスを袋網に追い込んでいきました。

シラスは、体長2.5センチ余り…。小イワシとして親しまれているカタクチイワシの稚魚です。

漁師
「大漁!」

最初の網入れで水揚げされたシラスは、およそ1.2トン。初日としては例年にない大漁となりました。

石野水産 石野忠勝 社長
「最初ということでけっこう不安もあったが、魚のサイズがちょっと大きめの分もあって大漁だったので、ありがたいですね。がんばりたいと思います」

品質のよいちりめんにするために大切なのは、鮮度を保つことです。水揚げされたシラスは、すぐに加工場に運び、釜でゆでたあと、乾燥します。水揚げからわずか1時間ほどで風味よいちりめんが出来上がりました。

石野水産 石野智恵 さん
「新型コロナがおさまって、県外からお客さま、観光業・飲食業が盛んになってきたので生シラス、釜揚げシラス、瀬戸物の味をいろいろな形でお届けできたらと思っております」

シラス漁は、これから海水温が上がる来月から8月にかけて最盛期を迎えるということです。

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