今季のUEFAチャンピオンズリーグはマンチェスター・シティの初優勝で幕を閉じた。
キットサプライヤーで世界的なスポーツブランドのPumaにとって、意外にも今回のシティ優勝が2度目の“CL制覇”である。
Pumaがサプライヤーを務めるチームのCL決勝進出は、同大会68年間の歴史で7チームしか存在しない。ここでは、その全7チームをご紹介しよう。
ボルシアMG
ボルシア・メンヘングラートバッハ 1976-77 Puma ホーム ユニフォーム
決勝:リヴァプール 3-1 ボルシアMG(1977年5月25日)
ドイツのブランドであるPumaがブンデスリーガ王者ボルシアMGとともにチャンピオンズリーグ(当時の大会名はチャンピオンズカップ)決勝戦に登場。
この大会は1993-94シーズンまでユニフォーム胸部にスポンサーロゴの掲出が禁止されていたため、出場全チームが胸ロゴなしのユニを着用していた。
クルブ・ブルッヘ
クルブ・ブルッヘ 1977-78 Puma アウェイ ユニフォーム
決勝:リヴァプール 1-0 クルブ・ブルッヘ(1978年5月10日)
Pumaが今度はベルギー王者のサプライヤーとして2年連続ファイナルに登場するも、前年と同じくリヴァプールに優勝を阻まれた。
当時のブルッヘのユニに関しては資料が非常に乏しく、このキットの正確な使用期間は不明。エンブレム側にPumaロゴを配するスタイルに時代を感じる。
ツルヴェナ・ズヴェズダ
ツルヴェナ・ズヴェズダ 1990-91 Puma ホーム ユニフォーム
決勝:ツルヴェナ・ズヴェズダ 0-0(PK5-3) マルセイユ(1991年5月29日)
レッドスター・ベオグラードの名でも知られるツルヴェナ・ズヴェズダのサプライヤーとして、ついにPumaはCLを初優勝。クラブとの契約最終シーズンでビッグタイトル獲得となった(翌シーズンからサプライヤーはhummelに変更)。
右胸のPumaロゴは右向きの珍しいタイプだが、写真が反転しているわけではない。この当時は頭の向きが左右両方あり、他のチームでも右向きが存在する。
モナコ
モナコ 2003-04 Puma ホーム ユニフォーム
決勝:モナコ 0-3 ポルト(2004年5月26日)
ツルヴェナ・ズヴェズダの優勝から13年後。今度はモナコのサプライヤーとして決勝の舞台に戻ってきた。だがチームは若き知将ジョゼ・モウリーニョ率いるポルトに敗れている。
当時のモナコのキットはPumaのテンプレート的なもの。チャイナカットと呼ばれる襟の形状が独特で、このスタイルのファンは案外多い。
ドルトムント
ボルシア・ドルトムント 2012-13 Puma CLホーム ユニフォーム
決勝:ドルトムント 1-2 バイエルン(2013年5月25日)
このシーズンからドルトムントのサプライヤーとなったPumaは1年目にしてCLファイナルへ。22年ぶりに優勝のチャンスが巡ってきた。
CL史上初のドイツ勢同士による決勝戦は、同時に両チームの母国ドイツの“兄弟ブランド”であるPumaとadidasの戦いでもあった(※この両社はダスラー兄弟商会という一つ会社が分裂して誕生した経緯を持つ)。
マンチェスターC
マンチェスター・シティ 2020-21 Puma ホーム ユニフォーム
決勝:マンチェスター・シティ 0-1 チェルシー(2021年5月29日)
2019-20シーズンからマンチェスター・シティのサプライヤーを担当しているPumaは、8年ぶりにCL決勝戦へ。イングランド勢同士による一戦はチェルシーが勝利し、Pumaは決勝の“常連”であるNikeの前に敗れ去る。
ひび割れたようなキットデザインが独特だが、これはマンチェスターの市内北側に位置するノーザン・クォーターのストリートで見られるモザイクからインスピレーションを得たもの。
マンチェスターC
マンチェスター・シティ 2022-23 Puma ホーム ユニフォーム
決勝:マンチェスター・シティ 1-0 インテル(2023年6月10日)
マンチェスター・シティがCLを初優勝したこの一戦。サプライヤーのPumaにとっても90-91シーズンのツルヴェナ・ズヴェズダ以来、実に32年ぶり2度目のCL優勝という歴史的な夜となった。
もちろん大会名称が現在の「チャンピオンズリーグ」となってからはPumaも初優勝。既に発表されたシティの23-24新ユニフォームも大変素晴らしいデザインで、そのキットともにPumaが2季連続CLファイナル進出となるか注目だ。
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