「行方かんしょ」GIに登録 JA組合長ら茨城県知事表敬

大井川和彦知事(左)に農林水産省のGIに登録された行方かんしょを手渡すJAなめがたしおさいの安藤昌義組合長=県庁

茨城県行方市など、鹿行地域を中心に生産されているサツマイモ「行方かんしょ」が農林水産省の「地理的表示保護制度(GI)」に登録されたことを受け、JAなめがたしおさいの安藤昌義組合長や同市の鈴木周也市長らが12日、県庁を訪れ、大井川和彦知事に登録を報告した。

GI保護制度は、地域特有の農林水産物や食品の名称を地域の知的財産として保護する目的。行方かんしょは、甘みのもととなるでんぷんの含有量が多いのが特長。通年で市場に供給できる「品種リレー出荷体制」の構築も登録に寄与した。現在はタイにも出荷するなど、海外輸出の拡大を見据える。かんしょがGI保護制度に登録されるのは、東日本では行方かんしょが初で、県内の登録は江戸崎かぼちゃや奥久慈しゃもなどに次いで5例目。

行方かんしょブランド推進協議会長を務める鈴木市長は、行方かんしょについて「年間を通じておいしく提供でき、県の支援もありもうかる農業が実践できている」とアピール。安藤組合長は「おなかを満たすだけではない、おいしい味にこだわったかんしょを作っていきたい」と強調した。大井川知事は「日本の農業を牽引(けんいん)していただきたい」とエールを送った。

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