車内で働く「インカーワーク」を2か月試してみた!キャンパーにオススメの理由&便利グッズとは?

テレワークが普及するなか、車内で仕事をする「インカーワーク」への注目が高まっています。ファミリーキャンパーの筆者が実際に2か月試してみたところ、キャンパーとの相性がとても良いことが分かりました。今回は実際にインカーワークをしてみて分かった魅力や活用できるキャンプギア、注意点などをお伝えします。

車内で仕事をする「インカーワーク」を2か月試してみた!テレワークに便利

「インカーワーク」とは、クルマを「一人きりの動くオフィス」のように使い、車内で仕事をするスタイルのことです。

近年テレワークが急速に普及し、オフィス以外で仕事をする人が増えています。

特にコロナ禍で密を避けるために、「車内空間」がプライベートなスペースとして改めて注目されました。

インカーワークはクルマやパソコン、インターネット環境があれば、誰でも気軽に始めることができます。

筆者はモバイルWi-Fiを使用していますが、持っていない方はスマートフォンのデザリング機能も活用できるでしょう。

ライターを本業とする筆者は、主に自宅でパソコン作業をすることが多いのですが、ずっと家にいると集中できなくなる時もあり、インカーワークを始めてみることにしました。

筆者撮影

実際に3月下旬から5月下旬まで、さまざまな時間帯やロケーションでインカーワークを行ってみました。

するとインカーワークに向いている意外な時間帯や天気に気づき、さらにキャンパーとの相性が良いことも分かったのです。

結果的に仕事も大変はかどり、さらに早寝早起きになるなどライフスタイルにも良い効果がありました。

今回は実際に体験してみて分かった、インカーワークの魅力や注意点をお伝えします!

キャンパーに「インカーワーク」がオススメな理由とは?

実際にインカーワークを体験してみて、インカーワークはキャンパーに向いていることが分かりました。その理由をお伝えします。

理由1:オートキャンプ用のクルマはインカーワークに最適

筆者撮影

まずインカーワークをするためには、大前提として自分のクルマが必要になります。

オートキャンプに行くキャンパーなら、すでにクルマを所有していることが多いのではないでしょうか。

特に家族でたくさんの荷物を積んでキャンプに行くファミリーキャンパーなら、インカーワーク中は荷物を載せずに一人でクルマに乗るので、かなり広々と感じられるはず。

普段オートキャンプで使うようなクルマは比較的スペースに余裕があることが多く、インカーワークには最適です。

理由2:キャンプギアを活用できる

筆者撮影

普段キャンプで使っているギアのうち、インカーワークでも活用できるものが多くあります。

ポータブル電源や野外用の食器類、キャンプボックスに常備している常温保存できる食材などは、インカーワークで活躍してくれます。

筆者はキャンプギアを活用し、初期費用ゼロでインカーワークを始めることができました。

理由3:クルマ移動の合間に仕事ができる

クルマを所有しているキャンパーの中には、仕事や子供の送迎など、普段からクルマで移動している人も多いのではないでしょうか。

インカーワークは、クルマ移動の合間の時間を活かして仕事をすることができます。

営業の仕事をされている方なら、外回りの途中で車内で仕事をしたり、日常的に子供の送迎をされる方は、子供の習い事の待機中に車内で一仕事終えることもできます。

「インカーワーク」に役立つキャンプギアランキング!

実際にインカーワークをしてみて役に立ったキャンプギアをランキング形式でご紹介します。

1位:ポータブル電源

最も役立ったギアは、ポータブル電源です。

インカーワークでは主にパソコン作業をしていますが、筆者のパソコンはフル充電しておいても2時間ほどで充電が切れてしまいます。

筆者撮影

ポータブル電源があれば、車内でパソコンを充電することができるので、とても便利です。

これまではキャンプでしか使用しておらず、充電していない状態で長期間自宅に置きっぱなしのこともしばしばで、防災時に困るなと感じていました。

インカーワークで使用するようになってからは、こまめに充電するようになり、防災面でもメリットを感じています。

2位:水筒やアウトドア用食器類

筆者撮影

水筒やシェラカップなど、普段キャンプで使っている食器類は、そのままインカーワークでも大活躍してくれています。

水筒は熱いお湯を持ち運ぶのに欠かせず、軽くて持ち運べるシェラカップやチタンマグなどは車内でコーヒーを飲んだり食事をするのに便利です。

3位:乾燥食材

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車中泊やバンライフでは、コンロなど熱源を使って調理することも多いと思います。

気軽にインカーワークをするなら、熱源を使用しなくても簡単に間食や食事が用意できるようにしておくと便利です。

仕事の合間にコーヒーを淹れたり、軽い食事をすれば、効率的な休憩やエネルギー補給になります。

水筒に熱湯を入れておき、ドリッパーとフィルター、コーヒー粉を用意しておけば、車内でも簡単にコーヒーを淹れることができます。

筆者撮影

お湯を用意しておけば、フリーズドライのご飯やみそ汁、雑炊など、想像以上に多様な食事を楽しむことができます。

フリーズドライなどの乾燥食材は、防災用としても役立ちます。自宅にローリングストックしておき、食材の期限が近づいてきたら、インカーワークで使うようにするのもオススメです。

これがあれば良かった!「インカーワーク」に欲しい便利グッズとは?

実際にインカーワークをしてみて、「これがあればもっと便利だな」と感じたグッズをご紹介します。

車載充電器

現在はポータブル電源でパソコンを充電していますが、ポータブル電源は重たいので、自宅とクルマの間を何度も持ち運ぶのは疲れてしまうことも。

そこで車内でパソコンを充電できれば、ポータブル電源がなくても移動中などに充電ができて便利になります。

車内でパソコンを充電するには、車内で100Vの電源を使えるようにする「インバーター」を用意し、家庭用コンセントと同じように充電する方法があります。

また近年普及している方法として、パソコンが対応していれば、USB Type-Cポートを使用して充電する方法があります。

筆者のパソコンも、USB Type-Cを使用して充電が可能です。

筆者撮影

ただし周辺機器とケーブルが、USB Power Delivery(USB PD)と呼ばれる規格に対応している必要があり、まだ車内ではその環境を整えることができていないので、今後の検討課題となっています。

車内用テーブル

現在は運転席よりもスペースが広い助手席で、膝の上にノートパソコンを置いて作業しています。

今後はマウスも使えるテーブルがあれば、より効率的に仕事ができると期待しています。

コーヒーを淹れたり、食事をするときも、テーブルがあると便利ですよね。

2ヶ月試してみて分かったインカーワークの注意点とは?

実際にインカーワークをしてみて分かった注意点をお伝えします。

暑さに注意!早朝や曇り、雨の日がオススメ

実際にインカーワークをするようになって、一番困ったのが「暑さ」や「強い日差し」です。

インカーワークを始めたのは3月下旬からでしたが、すでに天気の良い日は日差しが強く、車の中がどんどん熱くなってしまいました。

インカーワーク中はエンジンを切るようにしており、アクセサリーモードでエアコンを使うとバッテリーが上がってしまう可能性があるので、筆者はエアコンは基本的に使わないようにしています。

そこで筆者は暑さを避けるため、涼しい早朝にインカーワークをするようになりました。

筆者撮影

早朝から仕事をすると涼しくて静かなうえ、朝は頭もスッキリ冴えているので、驚くほど仕事がはかどります。

インカーワークを始めてから早起きの習慣がつき、より健康的になったと感じます。

また曇りや雨の日も、インカーワークのチャンス。日差しがないので涼しく、人通りも少なく静かなことが多いので、快適に仕事に集中できます。

普段は曇りや雨だとテンションが下がってしまうこともあるかと思いますが、「快適にインカーワークができる」というメリットに気付き、曇りや雨の日がより好きになるという嬉しい発見もありました。

駐車する場所に注意しよう

インカーワークをする際は、周囲の迷惑になったり、危険が生じたりしないよう、駐車する場所には十分注意しましょう。

長時間駐車しても問題ないか、防犯上問題ないか、自然災害が起きてもすぐに避難できるかなどを事前に確認しておきましょう。

さらに涼しい場所や木陰になる場所なら、より快適に作業ができるはずです。

車内をオフィス化!「インカーワーク」で新しい働き方を始めよう

筆者撮影

今回は、テレワークが普及するなか、新しい働き方として注目が高まっている「インカーワーク」を実際に試してみた結果をお伝えしました。

思っていたよりも気軽に始めることができ、期待以上に仕事がはかどったうえ、早寝早起きになるなど嬉しい副次効果もありました。

自宅だとソファやテレビ、ベッドなど様々な誘惑がありますが、車内ならより集中して仕事ができることも実感しています。

クルマはいざというときの避難場所にもなるので、車内に食材を常備しておいたり、スペースが限られる車内での食事などに慣れておくと、防災面でも心強いと思います。

毎日仕事や育児に忙しい人は、スキマ時間を活かして車の中で仕事をしてみてはいかがでしょうか?

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