SL銀河ラストラン「ありがとう」 ファン集結、雄姿見届ける

甲子川沿いで大漁旗を振り、SL銀河との別れを惜しむ市民や鉄道ファン=11日、釜石市鈴子町

 東日本大震災からの復興支援として始まったJR釜石線(花巻-釜石駅間)の観光列車「SL銀河」は11日、約9年間にわたった運行を終えた。ラストランは沿線各地に地元住民や鉄道ファンが集結。感謝と惜別の思いを胸に、雄姿を見届けた。

 同日午後2時40分にJR釜石駅を出発。駅近くの甲子(かっし)川河川敷では住民らが大漁旗を振って見送り、愛好家らがカメラのシャッターを切った。SL銀河は黒煙を噴き上げて応えた。

 計69回乗車するなどSL銀河の大ファンを自認する盛岡・上田中3年の川村瑠成(りゅうせい)さんは「さようならじゃなく、ありがとうと言いたい。乗客同士のつながりが宝物だ」と前を向いた。

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