被告「間違いない」、弁護側は心神喪失を主張 京都・宮津の薬局経営者殺人で初公判

京都地裁

 京都府宮津市で2021年に薬局経営の男性がナイフで刺され死亡した事件で、殺人などの罪に問われた無職木下恭章被告(61)の裁判員裁判の初公判が13日、京都地裁(川上宏裁判長)であった。木下被告は「間違いない」と起訴内容を認めた上で、弁護側は心神喪失状態だったとして無罪を主張した。

 起訴状によると、21年9月23日午前10時50分ごろ、宮津市鶴賀の薬局の駐車場でバタフライナイフ1本を携帯し、同店経営の平木公隆さん=当時(50)=の背中を刺した。さらに平木さんを追いかけて近くの病院玄関付近で左胸などを複数回刺し、死亡させたとしている。

 検察側は冒頭陳述で、木下被告は事件前、平木さんから自分を批判するメッセージを知人に送られ、話し合おうとすると無視されるなどしたため激高したと指摘。一方、弁護側は覚醒剤による精神障害の影響があったと述べた。

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