JR北上線の維持へ取り組み強化 沿線首長会議で確認

JR北上線

 JR北上線沿線自治体首長会議の初会合は12日、北上市内で開かれた。赤字ローカル線の存廃について自治体と事業者に協議入りを促す再編関連法の成立を踏まえ、鉄路維持の要望活動や利用促進の取り組み強化を確認した。

 沿線の北上市、西和賀町、秋田県横手市などの関係者が非公開で協議。内記和彦町長は冒頭、「岩手と秋田を東西に結ぶ北上線は日常の交通手段、災害時の代替性、観光・物流など役割は極めて大きい。取り巻く環境が厳しさを増す中、危機感を共有していきたい」と述べた。

 JR東日本が公表した2021年度の年間収支は、北上線の北上-ほっとゆだ駅間が9億7200万円、ほっとゆだ-横手駅間が5億2300万円の赤字。ともに国が協議入りの優先度が高いとする1キロ当たりの1日平均乗客数が千人未満の線区となっている。

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