安比高原「草原100選」に 岩手初の選定、放牧や景観など評価

放牧され、元気良く駆ける馬たち

 八幡平市の市民団体、安比高原ふるさと倶楽部(くらぶ)(立花安文会長、約80会員)が芝草原の復元を目指し活動する安比高原「中のまきば」周辺地域が「未来に残したい草原の里100選」に選ばれた。岩手県初の選定で、牛馬放牧の歴史や放牧研究活動、景観などが評価された。関係者は将来に向けた環境保全活動の継続と次世代への継承の思いを新たにする。

 「100選」は全国草原の里市町村連絡協議会(会長・中村義明長野県小谷村長)の事業。全国の応募地域から昨年3月に34カ所を選定し、今回新たに14カ所を選んだ。大学の名誉教授らが選考委員となっている。今秋に認定書授与式と記念フォーラムを開催し、各地域の取り組みをまとめた冊子の作成なども行う。

 安比高原ふるさと倶楽部の活動地域は、千年以上前から牛馬の放牧により芝草原が広がっていたとされるが、50年ほど前に放牧が途絶え、樹木や雑草が生い茂り森林化が進んだ。

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