行政長官ブレーン、ペッグ制に警鐘

米中の対立が続く中、行政長官政策組専門家メンバーで香港科技大学経済学部名誉教授である雷鼎鳴氏が対米ドル・ペッグ制に警鐘を鳴らした。6月12日付香港各紙によると、雷氏は経済・金融戦が勃発する可能性は非常に高く、軍事衝突の可能性も低くはないとみている。最近一部の国が「脱米ドル化」を提唱していることについては「香港ドルと米ドルのペッグ制の問題はますます大きくなっている」と指摘。米国が強行策を取って香港ドルと米ドルを両替する投資銀行を制裁する可能性があるが、香港ドルが短期的に米ドルとのペッグをやめることはないとの見方を示した。雷氏は習近平・国家主席の言葉を引用して「現在は100年に一度の世界の大変革に直面している。米国はあらゆる手を使って中国の台頭を阻止しようとする」と指摘。例えば李家超・行政長官は米国の制裁対象となっているため、11月にサンフランシスコで開催されるアジア太平洋経済協力(APEC)に出席できるかどうかは未知数で「香港は貿易戦争への対応準備を整えなければならない」と語った。

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