岩手・宮城内陸地震の教訓ずっと 一関の女性、名湯守ろうと奔走

岩手・宮城内陸地震前の須川高原温泉の写真を見つめ、15年の歩みを振り返る菅原ヌイ子さん=一関市厳美町

 2008年の岩手・宮城内陸地震から14日で15年。震源に近い一関市厳美町の須川高原温泉(稲垣智雄社長)で半世紀近く働く菅原ヌイ子さん(72)=同市厳美町=は、被害を受けた名湯を守ろうと現場で奔走してきた。道路寸断で孤立した宿は復旧を果たした後も、東日本大震災や新型コロナウイルス禍と試練が続いた。「長く大変な日々だったが、常連客に支えられた」とかみしめながら、次の災害への備えを訴える。

 「災害はいつどこで起こるか分からない。これからを生きる人たちには内陸地震の記憶を受け継いでいってもらいたい」と願う。

 

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