どうするアクリル板 保管、廃棄、再利用

アクリル板を再加工した製品=金沢市の石川プレート

  ●コロナ対策で普及

 コロナの5類移行から1カ月余りが経過し、飛沫対策に使われていたアクリル板を処分する動きが出てきた。今後の感染症流行に備え、保管する店舗や企業も多い一方、廃棄に苦慮する声も聞かれる。石川県内ではアクリル板を再利用した製品を開発して商機を見いだす企業もある。

 アクリル板を取り扱う石川プレート(金沢市)は13日までに、自社製のアクリル板を回収する事業を始めた。回収した間仕切りを社内で再加工し、植物の囲いや傘立て、ティッシュケースとして販売する。

 同社はコロナの感染拡大を受け、アクリル板の受注生産を開始。2022年までの3年間で、6千セット以上を販売した。

 5月から、商社を通じて「捨て方が分からない」「回収してほしい」といった問い合わせが来るようになったという。

 丸喜産業(高岡市)でも今春以降、県内外の事業者や自治体からアクリル板回収の問い合わせが寄せられている。

 コロナの再拡大に備え、アクリル板をいったん保管する企業も多く、ぶどうの木(金沢市)では、各店舗で使っていた仕切り板を本社に集めている。担当者は「今後の感染の状況は読めない。各店はスペースが限られるので、本社で保管して様子を見たい」とした。

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