健康保険証の来年秋廃止の方針 総理の意向鮮明

 岸田文雄総理は13日の記者会見で、反対や懸念の声が強い「健康保険証」の廃止問題について「現行の保険証の来年秋の廃止に対する不安が指摘されている」と国民の間に不安があることを認識していることを示しながら、廃止の方針を変える考えのないことを鮮明にした。

岸田総理は「発行済みの健康保険証は来年秋の廃止後、最大1年間有効とみなす経過措置が設けられている」などとし「再来年秋まで使用可能であることを丁寧に説明し、国民の皆様が安心して医療を受けられるよう、この間に万全の対策を採り、円滑な移行に取組んでいきたい」と述べた。

岸田総理は健康保険証廃止後、1年以内にすべての加入者が「マイナ保険証」の利便性を確認し加入するようにしたい狙いだが、マイナカードは国民1人ひとり任意に、自己判断で交付申請するかどうか決めるもの。

政府への不信感やカードへの不安から数兆円かけたポイント交付でのカード普及促進でも2割以上の国民が申請しないことの背景を理解することが、まず必要なようだ。(編集担当:森高龍二)

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