安全な海水浴へ離岸流調査 徳光海岸で金沢海保

離岸流によって沖に流される着色剤=14日午前10時半、白山市徳光町の徳光海岸

 金沢海上保安部の離岸流調査は14日、白山市の徳光海岸で行われ、海水浴シーズンの事故防止に向け、波の流れる方向や速度を確かめた。

 離岸流は海岸に打ち寄せた波が沖に戻る時に生じる速い流れ。徳光海岸では昨年6月、沖に流された息子=当時(10)=を助けに行った男性=同(38)=が溺れて亡くなっている。調査は緑色の着色剤を海に流し、染料の広がり方を目視やドローンで確認した。この日は波が穏やかで顕著な離岸流は見られなかったが、前日の調査では着色剤が約15分で沖に向かって約70メートルの範囲に広がった。

 調査に加わった長岡技術科学大の犬飼直之准教授(海岸工学)は「離岸流はどんな海岸でも起きる。流されたら逆らわず、浮くように努め、助けを待ってほしい」と話した。金沢海保の嶋田大輔交通課長は「遊泳は浮輪などを使ってほしい」と注意を呼び掛けた。

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