赤信号の横断歩道を渡ろうと・・・ 国道126号沿いに一人、迷子の3歳児を保護 高校生に感謝状

署長感謝状を受け取る市東さん(左)=14日、東金署

 東金市の国道沿いで迷子になっていた3歳男児を保護したとして、東金署(長嶋剛署長)は14日、九十九里高3年生、市東望美さん(17)=同市=に署長感謝状を贈った。車通りの多い夕方の出来事で、市東さんは「小さい子どもが好きで普段から何かあれば助けようと意識していた」と振り返った。

 同署や市東さんによると、市東さんは5月21日午後6時20分ごろ、母親と自宅近くの店に向かっていた際、同市田間の国道126号沿いの歩道で、一人で走る男児を見つけて110番通報し、男児に寄り添って自宅の方向を教えてもらいながら署員と共に帰宅させた。男児は親の知らない間に徒歩10分ほどの距離の自宅を飛び出していたという。

 見つけた際、男児は赤信号の横断歩道を渡ろうとしていて、市東さんはとっさに止めて「どうしたの」と声をかけた。男児は当初笑顔だったが、署員が保護に訪れると知らない男性に囲まれたことに怖がって泣いてしまい、市東さんは男児に優しく声をかけながら署員と協力して送り届けた。

 小学生や幼児のいとこと普段から交流し、保育士が将来の夢という市東さんは「お母さんのもとに返せて安心した」と語った。

署長感謝状を受け取った市東さん(左)=14日、東金署

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