信号のある交差点で直進する対向車より先に右折する「茨城ダッシュ」と呼ばれる危険な運転について、茨城県警は14日、取り締まりを強化すると発表した。今年1~4月に信号機のある交差点で起きた死亡事故は8件で、前年同期の1件から急増。県警は茨城ダッシュが増加の一因とみて警戒を強める。
茨城ダッシュは、交差点を右折する際、信号が赤から青に切り替わる瞬間に急発進し、直進する対向車より先に右折する運転。「信号無視」「横断歩行者等妨害等」など道交法違反に当たる場合がある。
県警交通総務課によると、今年1~4月に同交差点で起きた事故は、8件の死亡事故を含めて200件(前年同期比28件増)。このうち、右折時の事故が158件と約8割を占め、中でも歩行者が絡む事故が約4割で最多だった。
県警は今後、白バイ隊員や覆面パトカーなどが、信号のある交差点で茨城ダッシュで走行する車両がいないか警戒を強める。
茨城ダッシュの危険性について、松代栄一交通部参事官兼交通総務課長は「早く右折しようとするあまり、注意力が歩行者に向かない」と指摘する。