特装車大手の極東開発工業は13日、インドの南部タミルナド州で工場を建設すると発表した。インドの完全子会社、サトラック・エンジニアリングを通じて建設する。投資額は12億ルピー(約20億5,000万円)。
タミルナド州政府関係者は先月下旬、投資誘致を目的に訪日。この際、スターリン州首相と極東開発工業の布原達也社長が東京で、新工場建設に関する投資覚書を交わした。新工場の敷地面積は5万8,000平方メートル。2025/26年度(25年4月~26年3月)の稼働を目指す。
極東開発工業の広報担当者は13日、NNAに対し、「インドではサトラックの主力であるダンプカーやトレーラーの需要が旺盛で引き合いが強く、生産体制を強化する」と述べた。サトラックは南部カルナタカ州ベンガルール(バンガロール)近郊ソンプラ工業団地に工場を持ち、直近の生産台数は実績ベースで4,000台となっている。チェンナイに工場の立地先を決めたのは、「ベンガルールと大きく離れていない上、顧客となるトラックメーカーの拠点が集中しているため」と説明した。
インドでは公共インフラ開発が進み、建設業や鉱業が好調なことも背景にあるようだ。今後、新工場の仕様など詳細を詰める予定で、将来的には隣国への輸出拠点としても活用していく考え。