幸せ願う「青いこいのぼり」 難民の子どもたちに思いを寄せて

難民の子どもたちの幸せを願い、岡山城の天守閣前広場に掲げられている青色のこいのぼり=9日、岡山市

 難民の子どもたちの幸せを願い、国連のシンボルカラーの青色に染められたこいのぼりが岡山城の天守閣前広場などに掲げられている。ミャンマーから難民として来日した渋谷ザニーさん(38)が、岡山県和気町の製造会社「徳永こいのぼり」と協力して企画。国連が定める「世界難民の日」の20日まで掲揚予定だ。渋谷さんは「苦境に立つ子どもたちに思いを寄せて」と話す。

 渋谷さんはファッションデザイナーとして働く他、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の日本の支援窓口、国連UNHCR協会(東京)でも活動する。こいのぼりは渋谷さん自らデザインし、UNHCRのロゴマークをモチーフにした柄と矢がすりなどの日本伝統の柄を組み合わせた。

 渋谷さんは8歳だった1993年、国軍の迫害を受けて両親と共に日本に逃れた。2001年に難民認定を受け、12年に日本国籍を取得した。

 世界の難民の4割以上は18歳未満といい、「子どもの成長を祝う節句が多い日本の伝統を通じて支援の輪を広げたい」と今回のプロジェクトを発案した。

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