同期に先を越されても… 調子の波に苦しむ佐藤心結「焦りはない」

プロアマ戦ではブリヂストンの新1Wもテスト。焦らず、着実に歩を進める(撮影/内山孝志朗)

◇国内女子◇ニチレイレディス 事前(15日)◇袖ヶ浦CC新袖コース(千葉)◇6621yd(パー72)

2021年のプロテストに合格した佐藤心結。ルーキーイヤーだった昨季は37試合に出場しトップ10入り3回。メルセデスランキング29位で初シードを獲得した。

上出来のルーキーシーズンだったが、同期合格の川崎春花は昨季、国内メジャーを含む2勝を挙げ、尾関彩美悠もツアー初優勝を飾った。

先に名をあげた同期の存在を心強く思っても焦燥感は全くない。「焦っても良い方向には行かないと思っている。自分も優勝したい気持ちはずっと変わらないし、それを焦りに変えるのは良くない。みんなについていけるように、自分のペースで」。ゆっくり話す一言、一言に強い意思を込めた。

念願の初優勝を目指して迎えた今季は、開幕から10試合中予選落ちが7回と浮上のきっかけをつかめずにいた。それでも、3週前の「リゾートトラストレディス」で今季ベストの2位に入った。勢いそのままに5月29日(月)の「全米女子オープン」(7月6日~/カリフォルニア州ペブルビーチGL)の日本地区予選も2位になり本戦への切符を手にした。

その翌週から2週連続予選落ちと調子の波に苦しんでいるが、「納得行かないショットが増えている。原因は間違いなくあると思うので、その時と何が違うのかをしっかり考えてまた良い方向にもっていきたい」と前を向く。海外メジャーという“大一番”まで残り3試合でなんとか調子を上向きにしたい。

前年大会は首位タイで迎えた最終日に「72」と伸ばせず、5位に終わった。「今回も練習ラウンドとかプロアマで回っていてそんなに悪い印象はないので、あとは自分のショットやパッティングを決め切れるか。ことしも初日からいいスタートを切りたい」。19歳は一歩一歩、着実に歩を進める。(千葉市若葉区/内山孝志朗)

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