広島カープは、セ・パ交流戦ラストスパートの戦い―。14日夜は、楽天を相手に劇的な試合となりました。
先発は、防御率1.83、3連勝中と好調の 九里亜蓮 。初回から多彩な球種を操り、楽天打線をわずか9球で抑えると、続く2回も先頭打者の浅村をチェンジアップで見逃し三振、最高の滑り出しかと思われましたが…
続く打席に迎えたのは、6月の打率が3割5分越えの強打者・岡島。初球をはじき返されてスタンドへ。岡島の2試合連続ホームランで先制されます。
しかし、その裏、すぐさまカープは反撃。1アウト・2塁・1塁とチャンスを作ると、打席には九里。教科書どおり、お手本のような送りバントを1球で決めます。
2アウト・ランナー3塁・2塁と一打逆転のチャンスで打席には1番・菊池涼介 。147キロのツーシームをとらえ、逆転となるタイムリー2ベース。楽天の先発・田中将大 から逆転に成功します。
カープは、その後、2対2と追いつかれますが、開幕から唯一、ローテーションを守ってきた九里はギアチェンジ。5回・6回をランナーを1人も出さずに打ち取ると、7回も3者凡退と、圧巻のピッチングで楽天打線を寄せ付けません。
100球以上を投げて、自責点1と好投を見せた九里は、7回で降板。マウンドを後に託します。
7回裏、代打・田中広輔 。がむしゃらな走塁で内野安打をもぎ取ると、その後、チャンスが広がり、ノーアウト・2塁・1塁で 野間峻祥 。必死に食らいついた当たりがタイムリーとなり、勝ち越しに成功します。
3対2と、1点のリードで9回は 矢崎拓也 。しかし、この矢崎が、4番・浅村に手痛い一発を浴び、同点とされてしまいます。
同点とされた9回裏、カープは代打・上本崇司 。楽天の守護神・松井祐樹 の横を抜けるセンター前ヒット。1アウト・2塁となります。
打席には再び野間。野間の一打で劇的なサヨナラ勝ちを収めたカープは、交流戦の順位も4位に浮上です。
広島カープ 野間峻祥 選手
「まあ、なんとか後ろにつなぐ気持ちで行きました。ファーストゴロかな…と思ったんですけど、あの…、ベースに当たってくれて、ラッキーと思いました。いや、もううれしかったです」
「(九里)亜蓮さんもがんばっていましたし、なんとか勝てるように毎試合、毎試合、一試合、一試合、みんながんばっています。きょうは、え…、きょうは熱い声援、ありがとうございました。あしたからも勝っていけるようにチーム一丸となってがんばりますので、あすも熱い声援、よろしくお願いします。ありがとうござました」