コロナにロストバゲージ、右ヒザ負傷にもマケズ 再起を図る大岩龍一が4位発進

再起を図る大岩龍一が地元で好スタートを切った(撮影/奥田泰也)

◇国内男子◇ハナ銀行 インビテーショナル 初日(15日)◇千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉)◇7625yd(パー73)◇曇り時々雨(観衆254人)

「お察しのとおり、今シーズンはすごく調子が悪くて」。大岩龍一は、久々の好スコアにほっと息を吐いた。今季の予選通過は8試合を終えて1度だけだったが、この日は今季自己ベストの「67」をマークして6アンダー4位発進。トップ10でラウンドを終えたのは、2022年の最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」初日以来だ。

振り返れば、今シーズン序盤は踏んだり蹴ったりだった。1月はアジアンツアーの出場権を求めてタイに渡り、予選会で15位に入り突破を果たしたが、オフの間に新型コロナを患い声がまったく出なくなった。

トラブルもあったけど何とか耐えた(撮影/奥田泰也)

「多少無理をしてでも」と、病み上がりで参戦した3月の同ツアー3試合はすべて予選落ち。転戦の途中でロストバゲージに遭いクラブが届かなかったことに加え、移動中に右ヒザも痛めてしまった。「痛みが続いたのと、いつもと違うクラブでプレーしたことでスイングが崩れてしまった」とショットの調子は右肩下がり。スピン量の減少による飛びすぎと、弾道が低くなってしまったことが長期の不振につながった。

帰国後の国内ツアーでも予選落ちが続く中、前週の「ASO飯塚チャレンジド」で思い切ってクラブチェンジに踏み切った。1Wをピンの「G400 LSテック」から「G430 MAX」に替えたことで、平均2000rpmだったスピン量が2500 rpmに改善。今週からはアイアンも調整し、学生時代から替えてこなかったシャフトをトゥルーテンパー「PROJECT X LZ」から「ダイナミックゴールドMID ツアーイシュー」に変更した。「色々やってやっと噛み合うようになってきた」とこの日の好スタートにつながった。

1Wを替えてショットが安定(撮影/奥田泰也)

「ケガをしたりスイングの調子が悪くなったけど、それもまあいい経験」と、色々あったシーズン序盤もムダではないと思っている。今週は地元・千葉県での試合とあって、駆けつけた応援団にカッコいい姿を見せたい気持ちもある。「まだ若いし、どんどんチャレンジしたい」と、2日目からもアグレッシブに攻めていく。(夷隅郡大多喜町/谷口愛純)

今週からアイアンシャフトも一新した(撮影/奥田泰也)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン