ヒゲとパッティングでイメチェン成功 佐藤大平が首位発進

ヒゲ、松山さん真似しているわけじゃないんです(撮影/奥田泰也)

◇国内男子◇ハナ銀行 インビテーショナル 初日(15日)◇千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉)◇7625yd(パー73)◇曇り時々雨(観衆254人)

「イメチェンです」と、ヒゲをはやしてワイルドになった佐藤大平の口元が緩んだ。8バーディ、1ボギー「66」で回り、2022年「ダンロップフェニックス」以来の首位発進を決めた。

変わったのは見た目だけではない。一昨年から悩んだパッティングが、今は自信を持って打てている。「イヤなラインについたときに手が変な動きをしたり、短い距離で全然手が動かない」と2020-21年シーズンの平均パット数は「1.8」(73位)と苦戦。徐々に症状は消えてきたが、完全に気持ち悪さが消えたのは今年4月の「関西オープン」だった。

河本力らを指導するパッティング専門コーチ、丸山颯太氏に見てもらったことがきっかけだった。それまではラインをなぞるようなイメージで打っていたが、「どんなラインでも、同じように真っすぐ打つ」と基本に立ち返った。今季の平均パット数は「1.7320」(21位)まで改善した。

「今は気持ち悪さがなくなって、外すのはラインを読み間違えたときだけ。だいぶ変わりました」とこの日も5番で6mの下りのスライスラインを決めるなどバーディを量産。平均パット数「1.5」は大会初日2位だった。

今季はここまで2度トップ10に入り、賞金ランク14位。目標は、8月の賞金ランク上位者に与えられる、欧州ツアーファイナルQTの出場資格だ。昨年どおりであれば、8月中旬の日本ツアー賞金ランク上位20選手のうち、希望者3人がファイナルステージから挑戦できる。「ずっと海外に行きたいと思って、これまでチャイナツアーにも行った。そろそろコロナも落ち着いてきたので、トライしたい」と意気込んだ。

伸ばしたヒゲは、今週「全米オープン」に出場する大学の先輩・松山英樹を真似たわけではないが、「カッコいいですよね」とやっぱり少し憧れる。まずは国内で結果を残し、松山を追いかけて海外進出を目指す。(夷隅郡大多喜町/谷口愛純)

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